〇塾-わじゅく-日記

老若男女を問わない現代の寺子屋「〇塾-わじゅく-」の日記

「年齢当てクイズ」解答編

以前、出題したクイズの解答編です。

その前にまずは問題のおさらい。

 

----以下、問題----

 

以下は、かつて大学でクラスメイトだったA,Bの2人が、

久しぶりに会った時の会話です。
A「お互いずいぶん年をとったもんだな。」
B「まったくだ。」
A「私は今では3人の子持ちだよ。」
B「へぇ、そうかい!何歳の子たちなんだい?」
A「えっとね…あ、じゃあヒントを3つあげるから、それぞれの子の年齢を当ててみないか?」
B「おぉ、面白そうじゃないか。やってみよう。」
A「よし。じゃあ1つ目のヒントだ。『私の子どもたちの年齢をすべてかけると、積(かけ算の答え)は36になる』。」
B「うぅん…それだけでは全然わからないな。ちなみに双子とかはいるのかい?」
A「その可能性もあるね。」
B「うむ、選択肢がさらに広がったぞ…。次のヒントをくれ。」
A「じゃあ、2つ目のヒント。『子どもたちの年齢をすべてたすと、和(たし算の答え)は私たちが大学時代いっしょに暮らしたアパートの部屋番号と同じである』。」
B「ほぉ、それは大きなヒントだな。で、3つ目のヒントは?」
A「3つ目のヒント。『一番上の子だけ左ききである』。」
B「よし!わかった!」
この会話から3人の子どもたちの年齢を当ててください。

 

----以上----

 

多くの方がきっとこう思われたことでしょう、

「部屋番号なんか知らんがな!?」

「『左きき』の情報でなんで年齢がわかるねん!?」

と。

 

この問題の最大のポイントは、

「なぜBさんは2つ目のヒントで答えることができなかったか」

です。

あ、Bさんはアパートの部屋番号を覚えていたものとします。

 

以下、Bさんの立場に立って考えてみましょう。

 

まず、1つ目のヒントにもとづいて、

積が36になる3つの整数の組み合わせを挙げてみましょう。

3つの整数の組み合わせ
(1,1,36)
(1,2,18)
(1,3,12)
(1,4,9)
(1,6,6)
(2,2,9)
(2,3,6)
(3,3,4)

 

Bさんもこれをせっせと書いたはずです。

 

次に「部屋番号」とかいう情報はともかく、
2つ目のヒントで「年齢をすべてたす」と言っていますので、
先の整数の組み合わせそれぞれの和を求めてみましょう。

 

3つの整数の組み合わせ   3つの整数の和
(1,1,36) →→→→→→→→→ 38
(1,2,18) →→→→→→→→→ 21
(1,3,12) →→→→→→→→→ 16
(1,4,9)   →→→→→→→→→ 14
(1,6,6)  →→→→→→→→→ 13
(2,2,9)  →→→→→→→→→ 13
(2,3,6)  →→→→→→→→→ 11
(3,3,4)  →→→→→→→→→ 10

 

ここまでBさんも同じ作業をしたはずです。

 

さて、もしここで

Bさんが部屋番号を覚えていたならば、

Bさんは2つ目のヒントの時点で

「よし!わかった!」

と言っているはずです。

例えば、二人が住んでいたアパートの部屋番号が

「16」だったならば、

和が16になる組み合わせは

(1,3,12)

の「一通り」しかありませんので、

3つ目のヒントをもらうまでもなく

答えは確定できるはずです。

それがなぜ

Bさんは2つ目のヒントで答えを確定できなかったか?

そう、

「和が、部屋番号と同じになっているものが複数あったから」

です。

上のリストを見ると、

和で複数回登場しているのは

「13」

しかありません。

つまり、部屋番号が「13」だったから、

Bさんは2つ目のヒントの時点で

答えを確定できなかったわけです。

 

よって、3人の子どもの年齢の組み合わせは

和が13になる

「1歳,6歳,6歳」

「2歳,2歳,9歳」

のいずれかということになります。

 

ここで3つ目のヒント、

『一番上の子だけ左ききである』。

ここで大事なのは「左きき」という情報ではないのです。

大事なのはその前の

「一番上の子だけ」

という表現。

「一番上の子だけ」ということは

「上の子は一人だけ」つまり「双子ではない」

とわかります。

よって、

「1歳,6歳,6歳」

が候補から消え、

「2歳,2歳,9歳」

が答えということになります。

 

いかがでしょう?

わかりましたか?

わからない方はいつでも〇塾に聴きにきてくださいね(^-^)